知っておきたい信用情報の話と自己破産してもカードを利用する裏ワザ

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ブログをご覧頂いている皆様。
誠にありがとうございます。
おかげさまでブログ開設後1年ほどの間に大変多くの皆様にご覧頂くことができました。

 

これまでは刑事事件という切り口から記事を書いていたのですが、時には刑事以外のことを書きたくなることもありました。

 

そういったわけで今回から思い切ってリニューアルし、民事事件などについても触れてみようと思っています。

 

今後とも当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

 

信用情報とは?

 

さて、本題です。

 

あなたは、「信用情報」というものを聞いたことがあるでしょうか。
収入や現在借りているお金の金額、支払い状況などの情報を指します。

 

日本では「CIC」「JICC」「全銀協」という3つの信用情報機関があり、あなたの知らないところでローンの支払いやカード決済の情報を集めています。

 

最近では、携帯電話を分割で購入した際にも登録がなされるので、恐らくあなたも何らかの情報が登録されているはずです。

 

今回は、信用情報の一般的な話と、自己破産・任意整理などをしてブラックになった時でもカードを利用して決済する方法についてご案内します(具体的には「au WALLETプリペイドカード」を使用します。先に読みたいときはこちら)。

 

 

信用情報の「ブラック」とは、信用情報に「事故情報」が記載されたことをいいます

 

審査と信用情報機関

 

お金を100万円借りたい、車を分割で買いたいといったとき、お店は信用情報機関の情報を参考にして審査を行います。

 

この時、信用情報に「遅れが3ヶ月ある」だとか「貸したお金が返ってこなかった」といった「事故の情報」が掲載されていると、審査が通らないことがあります。

 

このように、本来は審査が通るはずなのに、信用情報の内容が原因で審査が通らない時に「ブラックになった」と言います。

 

 

事故情報の掲載=即カードが作れないというわけではない

 

事故情報にも色々な種類があります。

 

数日遅れた程度の軽微なものから、ずっと滞納がある、自己破産したことがあるといった情報まで様々です。

 

軽微な事故情報であれば普通に審査が通ることがほとんどです。

 

多少重い事故情報の場合には、限度額を減らすことでカードを作れることがあります(温情発行と呼ばれています)。

 

しかし、弁護士に借金の整理を依頼した場合や破産した場合など、重い事故情報の場合には、5年ほどカードが作れないとお考えください。

 

もちろん、軽微な事故情報であっても、住宅ローンのように厳しく審査するものについては契約を拒否されることがあります。

 

 

信用情報が「ホワイト」でも審査が通らないこともある

 

信用情報がないと逆に疑われる

 

意外な話ですが、信用情報が真っ白でも審査が通らないことがあります。

 

例えば40歳くらいになって初めてカードを作ろうとした際に信用情報の記載が全くないと「前に破産でもしたのでカードを作っていなかったのでは」などと逆に疑われてしまうのです(10年ほど経てば破産の情報も消えると言われています)。
「クレジットヒストリーがない」と呼ばれる状況です。

 

こういう時はイオンやライフ、またセゾンなどスーパーやデパートで申し込める比較的審査がゆるいと言われているカードを作り、半年ほど遅れなく払うことで、信用情報にデータが蓄積され、ゆくゆくは別のカードが契約できるようになります。

 

また、ニッセンやベルメゾンなどで買い物をするとカードの申込書が送られてくることがあります。
こういった機会に申し込みを行うと、審査が通りやすいと言われています。

 

要するに、最も信用度が高いのは、カードを利用していて、その遅れが全く無いという人なのです。

 

 

【悪用禁止】結婚や養子縁組により、信用情報がリセットされることも

 

悪用禁止!信用情報のリセット

 

信用情報は個人ごとに作られます。
自分がブラックになったからといって、両親や子の審査が通らないということは基本的にはありません。

 

この「個人ごと」というところは非常に厳格に運用されているので、例えば結婚して姓が変わったときに新しい姓でカードを申し込むと「別人」と判断され、たとえブラックでも審査が通ってしまうことがあります。

 

普通の方は「結婚して姓が変わりました」とカード会社に届け出を行うので、旧姓と新姓がきちんと関連付けされるわけですが、これを怠ると旧姓と新姓で別個の信用情報が作成されることになります。

 

当然ですが新姓の信用情報は「真っ白」なので、上で紹介したように「クレジットヒストリーがない」として怪しまれ、審査の際に追加で住民票などを求められることもあります。

 

特に、ある程度の年齢の男性の信用情報が真っ白な場合は養子縁組を疑われますから審査はかなり厳格に行われます。

 

とはいえ、カード会社の審査にも限界があります。
この仕組みを悪用して、自己破産をしたあとにカードを作れたという人がいますが、こういったことは絶対やってはいけません。

 

カード会社の規約上も禁止されているはずですし、場合によっては法的な責任を問われる可能性もあります。

 

 

ブラックとなり審査が通らないと、生活の色々な所に影響が出る!

 

ブラックになると様々な影響が

 

信用情報に傷がつくと、クレジットカードの契約ができない、車を分割で買えないということのほか、様々なところに影響が生じます。

 

例えば家を借りる場合。最近では「連帯保証人」の代わりに、保証会社がつくことがあります。
この場合、保証会社の審査が通らないと保証人を立てることができないため、家を借りることができなくなってしまいます。

 

携帯電話の購入にも審査がある

 

それから携帯電話。
先日、iPhone6sを分割で購入しようとしたところ、審査が通らなかった方が多数発生したというニュースが話題になりました。

 

実は国の指導により、10万円以下の生活に必要な物品を購入する場合の審査はかなり緩めに行われています。

 

一方で、iPhone6s Plus(128GB)のように10万円を超える商品については緩い審査ではなく「通常の審査」の対象となります。
そのため、クレジットヒストリーがない方や信用情報に傷がある方が審査ではねられてしまったのです。

 

なお、iPhone6s(16GB)の本体価格は10万円以下なので恐らくこちらであれば審査が通りやすかったはずです。

 

このように、いったん信用情報に傷がついてしまうと取り返しのつかないことになるのです。
最近では携帯電話の分割金を滞納したことでブラックとなり、住宅ローンが通らなくなったという話も聞きます。
分割払いをなめてはいけません。

 

 

信用情報に傷がついても数年すればカードを作れる

 

破産した場合は、免責から概ね5年ほどでカードを作れるようになります。

 

私が実際見た例では、平成19年に免責決定をもらい、平成24年に新しくカードを作れたという方がいらっしゃいます。

 

弁護士に借金の組み換えを頼んだ場合(任意整理をした場合)には、完済から概ね3年から5年ほどで新しくカードが作れています。

 

ただし、いずれの場合も住宅ローンとなると審査に落ちる方が多いようです。

 

また、かつて債務整理をした方がいきなり限度額50万円のカードを申し込んでも契約を拒否されることが多いので、まずは「ショッピングのみ」、「上限10万円」といったカードを申し込むといった工夫が必要です。

 

 

信用情報に間違った情報が載った場合、訂正を求めることができる

 

冒頭で挙げた「CIC」、「JICC」、「全銀協」に申し込みを行うと、自分の信用情報を開示してもらうことができます。

 

また、情報が間違っているなら訂正を求めることも可能です(実際に訂正を求める際は、誤った情報を登録したカード会社に通告することが多いです)。
「他人が勝手にカード契約をした」といった時はすぐに訂正してくれます。

 

なお、カード会社からの借り入れは基本的に5年経つと時効で消滅します(判決を取られていた場合には判決確定から10年です)。

 

この場合に、「時効ですのでお金は返しません」とカード会社などに連絡すると合わせて事故情報も消えるようです。

 

もし長いこと放置している借金があり、そのせいでカードが作れないという時には、弁護士に相談して業者に対して時効である旨を伝えてもらいましょう。

 

ブラックなのにカードで決済したいときは「au WALLETプリペイドカード」や「ソフトバンクカード」を使おう!!

 

代用できるカードで決済

 

支払いに大幅な遅れがあったり、借金を整理する手続きを行った場合、普通はクレジットカードを作ることはできません。

 

また、これまで使っていたカードも利用できなくなることがほとんどです。

 

とはいえ、たまたま現金の持ち合わせがない時や通信販売を利用したい時までカードが使えないと不便で仕方ありません。

 

そこでこういった場合は、「au WALLETプリペイドカード」「ソフトバンクカード」といった、クレジットカードと似たようなカードを使うことで代用できることがあります。

 

※ 以下「au WALLETプリペイドカード」推しになりますが別にステマではありません。

 

さて、この「au WALLETプリペイドカード」ですが、マスターカードが利用できる店舗であれば基本的に普通のクレジットカードのように使うことができます。

 

クレジットカードと大きく違うのは「先にチャージする(前払い)」という点。

 

「通話料と合算請求で、翌月に支払う(後払い)」を選択することもできますが、クレジットカードと同レベルの審査が必要になります。

 

デメリットは、チャージの上限が10万円までということと、1回のチャージが最大2万5000円ずつしかできないというところ(10万円を入金するためには4回手続きが必要なので面倒です)。

 

それから、店舗によっては1回の利用金額に制限があったりそもそも使えなかったりします(利用できない店舗一覧はこちら/基本的に「同一商品を繰り返し購入する」タイプのお店では使えない模様)。

 

とはいえ、ブラックの方でも契約できるのですからこのくらいのデメリットには目をつぶりましょう。
このカードがあれば、クレジッドカードが必須と思われがちなアマゾンのプライム会員にだってなれるのですから。

 

なお、どんなにブラックでも必ずau WALLETプリペイドカードの契約ができるのかは現在調査中です。
この点についてはある程度データが集まったらここで報告します。

 

もしこの記事をご覧頂いた方の中でカードが作れた方、また作れなかった方がいらっしゃればお知らせ頂けますと幸いです。

 

 

なお、これはあくまで私の感覚ですが、弁護士に依頼して任意整理を行っただけというのであれば普通にau WALLETプリペイドカードを利用できているという印象です。

 

一方、自己破産された方の中には利用できなくなった方もいらっしゃいました。

 

ただ、破産が原因というよりは、破産した際に携帯電話の料金を払わなかったことが原因なのではないかと考えています。

 

私がauに問い合わせを行ったところでは「プリペイドカードなので審査はしない」との回答を頂いています。

 

au以外に同じようなものがないかと探したところ、ソフトバンクが「ソフトバンクカード」というサービスを提供していました。
こちらはvisaカードの契約店舗で利用できるようです。
チャージ上限はなんと100万円! ただし、利用できない店舗も結構あるのでご注意を

 

ドコモは類似のサービスを提供していないようなので、どうしてもこういったサービスを利用したい方はauかソフトバンクに変更するしかないでしょう(なおauひかりネットなどインターネットサービス利用者でもau WALLETプリペイドカードの申し込みができる模様です)。

 

いつからカードの利用ができるの

 

そうそう。
申し込みから利用できるまでの期間ですが、auの場合は電話で申し込みをしてからカードが届くまで概ね1週間から10日。ソフトバンクに至っては「審査はするが店舗に在庫があればその場でカードを渡す」とのことです。

 

というわけで、その気になればすぐにでも利用を開始できます。

 

そのほか、日本では利用できる店舗がそれほど多くはないですが、paypalGoogle Walletという送金システムの支払方法をvisaのデビットカードにしておくことで、ネット決済を行うという方法もあります。
こちらは海外から物を購入したい時に便利です。

 

 

以上、信用情報の話とブラックでもカード決済を行う方法についてご案内しました。

 

なお紹介したサービスの内容などは急に変わることもあります。
利用される際はご確認ください。

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